公開日:2023年02月21日
YouTubeSEOとは?再生回数を上げる7つの対策
YouTubeは世界最大の動画共有サイトであり、日本国内の月間アクティブユーザー数も7000万人を超えています。動画も毎日大量にアップロードされ、日々何億回も動画が再生されています。
しかし、一方で投稿した動画が埋もれてしまうという問題もあります。
投稿している企業のチャンネル運営者にとっては、投稿した動画ができる限り、ユーザーの目にひっかかりやすいように検索結果の上位に表示させたいと考えていることでしょう。
今回はYouTubeマーケティングに欠かせない「YouTubeSEO」の基本的な考え方や具体的な対策方法を紹介します。
この記事の目次
YouTubeSEOとは?
YouTubeSEOとはYouTubeの検索結果に自身の投稿した動画を上位表示させるためのSEO対策です。
YouTubeSEOが注目されるようになった背景はGoogleが2016年5月に行ったGoogleコアアルゴリズムアップデートです。このアップデートでYouTube上だけではなく、Googleの検索結果の上位にリッチカードが表示されるようになりました。
リッチカードとは検索結果の上位に表示される画像や動画のことです。日本では2017年3月から正式実装されています。※
これによりテキストだけではなく、動画コンテンツからも情報を収集する検索ユーザーが増えました。
このリッチカードに表示される動画の多くはYouTubeにアップロードしているものです。
当然YouTubeはGoogleのサービスであるため、互いのアルゴリズムの相関性は非常に高いです。
YouTubeの上位表示対策はGoogleの上位表示対策にもつながるため、
SEO市場においてYouTubeSEOも注目されるようになりました。
※出典:Google検索セントラルブログ「リッチカードが世界中で利用できるようになりました」
YouTube検索結果のアルゴリズム
YouTube検索結果の評価基準は明確にオープンにはされておりませんが、Googleの検索エンジン同様、ユーザーに最適なコンテンツを提供することを意識しましょう。
YouTubeにおけるユーザーに最適なコンテンツとは以下の2点になります。
①ユーザーが見たいと思う動画を見つけられるようにする
②ユーザーのエンゲージメントと満足感を可能な限り持続させる
こちらについてはYouTubeの公式ヘルプからも回答されています。
つまり、YouTubeはユーザーが求めている動画を上位表示すると言っています。
では、こちらの観点からYouTubeのアルゴリズムが評価していると思われる、上位表示を意識する上で大事な要素を3点挙げます。
①検索キーワードとの関連性
ユーザーは見たい動画、知りたい動画をキーワードを入力して探します。
そして、YouTubeはユーザーが見たいと思う動画を見つけられるように上位表示させます。
つまり、検索キーワードと関連性のある動画と認識させなければ上位表示されません。
投稿動画のタイトルや概要欄、動画内の字幕やテロップに関連性のあるキーワードを盛り込みましょう。
②視聴者維持率
ユーザーのエンゲージメントと満足感を可能な限り持続させる…つまり、それはどれぐらい視聴者に長く離脱されず、動画を長く見てもらえたかと言い換えることもできます。
視聴者維持率のパフォーマンスはYouTubeSEOにおいて重要な要素と考えられますので、こちらの数値パフォーマンスを意識しましょう。
視聴者維持率とは、視聴者が動画をどこまで再生していたかを表す数値です。
GoogleのYouTubeクリエイターブログでも、2012年10月の記事で再生時間をより重要視するシステムに変更すると発表も行っています。※
つまり、YouTubeは再生回数よりも再生時間が重要だということです。
仮に再生回数が多くても、視聴者維持率が低い動画というのは、多くの視聴者が再生しているにもかかわらず、再生途中でつまらないと感じ、離脱しているということ=ユーザーのエンゲージメント、満足感が低い動画と判断されます。
逆に、再生回数が少なくても、視聴者維持率が高ければ、検索結果の上位や関連動画に表示されることも多々あります。
再生回数が伸び悩んでいても、視聴者に長く見てもらえるコンテンツ作りを心がけましょう。
※出典:YouTubeクリエイターブログ「動画の再生時間に最適化 – YouTube 検索結果表示のシステムが変更されました」
③ユーザーからの評価
ユーザーからのエンゲージメントと満足感を示す数値として、高評価の数を意識しておくことも重要だと考えられます。
高評価の数が多いということは多くのユーザーが動画の内容に満足していると言えます。
つまり、高評価が多い動画は多くのユーザーが視聴したい、求めている動画と言えますので、高評価を獲得できる動画にしましょう。
YouTubeSEOで効果的な対策7選
ここからは具体的にYouTubeSEOにおいて効果的な対策を「動画単位」と「チャンネル全体」に分けて紹介します。
動画単位での対策
①基本データの記載(タイトル、説明文、タグ、ハッシュタグ)をする
YouTubeに動画の内容を正確に認識させるには、自然検索のSEO対策同様、タイトルや説明文(ディスクリプション)の最適化を行うことが重要です。
YouTubeはタイトルや説明文のテキストなどから検索ニーズと一致しているかどうかを判断します。
主に判定要素となるテキストは以下になります。
・タイトル
・説明文
・ハッシュタグ
・タグ
これらの項目に検索ユーザーのニーズに応えられるキーワードを網羅します。ただ、網羅性を意識するあまり、ただ単にキーワードを羅列することは禁物です。文章が不自然になり、魅力的なタイトルでなくなるため、結果的にクリック率を下げる要因となります。
自然な文章になることを心がけましょう。
②タイムスタンプとチャプター設定を行う
視聴者のユーザビリティを上げるためにタイムスタンプとチャプター設定を行うことも重要です。
タイムスタンプとは動画の説明文に動画の目次機能を記載することです。これを設定しておくことで動画の構成内容が端的に分かり、動画のシークバーにもチャプター機能が表示されるようになります。視聴者は見たいシーンへジャンプすることができます。
タイムスタンプを設定する時は下記3点の条件を満たしていないと有効に機能しませんので要注意です。
①タイムスタンプの始まりは0:00からにする
②タイムスタンプは3つ以上で昇順で並べる
③チャプターの長さは最短10秒
③カード設定を行う
カードとは動画再生中に他の動画や関連サイトへの誘導を目的とする情報を画面上に5秒間ポップアップ表示させることができる機能です。
上手く活用することで視聴者にアクションを促すことができるのでエンゲージメントを高めることができます。
④サムネイルの最適化を行う
動画のクリック率を上げるには、サムネイルの最適化が重要です。サムネイルは動画の顔とも言えます。
「面白そう」、「欲しい情報がありそう」とサムネイルで思わせるには、動画を見てもらいたい視聴者の属性を考える必要があります。
正解があるわけではないので、文字の大きさやフォント、色、表現内容などA/Bテストを行ってクリック率の検証を行っていく必要があります。
チャンネル単位での対策
⑤概要欄を書く
チャンネルの概要欄にこのチャンネルは「誰が」「誰に」「どんな動画を」「どういう目的で」といった自己紹介を記載しておきましょう。空白になっているチャンネルも見受けられますが、基本情報が記載してあることでチャンネルに対する信頼性も高まり、ユーザーがチャンネル登録をするかどうかの判断材料にもなります。
⑥ヘッダー画像、ロゴ設定を行う
必須の設定項目ではありませんが、可能な限りチャンネルのヘッダー画像とロゴ設定も行いましょう。見栄えの問題ではありますが、それぞれ設定しているかどうかでユーザーがチャンネルを登録するか、しないかを判断することもあります。
⑦再生リストの作成
チャンネル内に一定数の動画がアップロードされた段階で動画の再生リストを作成しましょう。
ジャンル、カテゴリ別で再生リストを分類しておけば、特定のテーマに興味を持っている視聴者が一本の動画だけでなく、再生リストにある動画をまとめて視聴することができます。
一度の訪問で複数の動画のエンゲージメントを一気に上げられる可能性があります。
YouTubeアナリティクスで定期的な分析を行う
YouTubeSEO対策を行った後、表示回数やサムネイルのクリック率、視聴者維持率がどのように変化したかどうかはYouTubeアナリティクスを使って、パフォーマンス分析しましょう。
YouTubeアナリティクスは投稿した動画が、「どんなユーザーが」「どれぐらいの時間」「どうやって動画を見つけたか」など細かくパフォーマンス分析できるツールです。
YouTubeアナリティクスのアクセス方法や活用の仕方はこちらの記事で解説しています。
まとめ
今回はYouTubeSEOについて解説しました。
改めて今回の重要ポイントをまとめます。
- YouTubeは検索キーワードとの関連性が高く、多くの視聴者が満足している動画を上位表示させる
- 再生回数よりも再生時間を重視する
- 投稿時にタイトルや説明文に検索ニーズと一致するキーワードを入れる
- サムネイルはA/Bテストを行う
- パフォーマンス分析はYouTubeアナリティクスを活用する
YouTubeSEOは通常の自然検索SEOと同様、明確な正解があるわけではありません。継続的に対策を続け、ユーザーが求めている動画を提供しましょう。