YouTubeアナリティクスでわかること|使い方と押さえるべき6つの指標

YouTubeマーケティングを行う上で欠かせないツールであるYouTubeアナリティクス。皆さんは有効活用できていますか。

企業のYoutubeチャンネルを開設し、自社商品やサービスのプロモーションを行う企業も増えています。

しかし、動画を投稿したものの、再生回数が伸びない、チャンネル登録者が増えないなどYouTubeマーケティングに苦戦しているチャンネルも多いのではないでしょうか。

YouTubeマーケティングで成功させるには、動画を投稿した後の分析、改善活動が不可欠です。そこで今回は、自社のチャンネル分析に有効なYouTubeアナリティクスの使い方と、分析する上で特に役立つ6つの指標を解説します。

Youtubeアナリティクスとは

YouTubeアナリティクスとは、自身のチャンネルに投稿した動画やチャンネル全体の再生回数や視聴者数、どんなユーザーが動画を見ているのかといったデータを分析できるツールです。

YouTubeアナリティクスは、YouTubeアカウントを持っている人であれば、誰でも無料で利用することができます。無料であるにもかかわらず、多くの指標を確認できる優秀な分析ツールになりますので、是非活用しましょう。

YouTubeアナリティクスへのアクセス手順

YouTubeアナリティクスを利用するにはYouTubeチャンネル内にある「YouTube Studio」へアクセスすれば可能です。

以下アクセス手順になります。

PCの場合

1.YouTubeにログイン
2.画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、「YouTube Studio」を選択
または、画面左のメニューバーから「クリエイターツール」を選択
3.左側のメニューバーから「アナリティクス」を選択
4.概要、コンテンツ、視聴者、リサーチのタブが表示されるため、各数値を確認
右上の詳細モードを選択すれば、より細かな数値を確認できます。

スマホの場合

スマホからアクセスする場合は、「YouTube Studio」のアプリをインストールすれば利用可能です。
1.アプリ「YouTube Studio」を起動し、チャンネルがあるアカウントにログイン
2.画面下部のメニューフッターから「アナリティクス」をタップ

引用:YouTubeヘルプ「YouTubeアナリティクスの基本」

YouTubeアナリティクスでわかること・できること

YouTubeアナリティクスを活用すれば、チャンネル内にアップしている動画単位、チャンネル全体で、「どんなユーザーが、いつ、どこからチャンネルへ来て、どのくらいの時間視聴しているのか」といった分析ができるようになります。

この分析をすることで動画のサムネイル、動画の中身といったクリエイティブの改善を検討することができます。また、自身のチャンネルがいつよく見られているのかという事も分かるようになるため、動画投稿のタイミングの見直しも図れます。

チャンネル全体の分析

YouTubeアナリティクスのホーム画面では、「概要」「コンテンツ」「視聴者」「リサーチ」の4つのタブが表示されます。

各タブで分かる指標を見ていきましょう。

概要

チャンネル全体の平均的なパフォーマンスを確認できます。

・視聴回数
・総再生時間
・チャンネル登録者数
・人気の動画
・リアルタイム分析(直近48時間以内、1時間以内のパフォーマンス) など

コンテンツ

視聴者がどのように投稿した動画を見つけたのか、それらの視聴者が他にどのような動画を見ているのかが分かります。

・視聴回数
・高評価数
・チャンネル登録者数
・インプレッションと総再生時間の関係
・視聴者が投稿動画を見つけた方法 など

視聴者

自分の動画を見ている視聴者の行動形態が分かります。

・視聴者がYouTubeにアクセスしている時間帯
・視聴者の増加につながっている動画
・チャンネル登録者のベル通知設定状況
・チャンネル登録者の総再生時間
・視聴者が見ている他のチャンネル、他の動画 など

リサーチ

自分の動画の視聴者とYouTube全体の視聴者がYouTubeでどのような検索を行っているか分かります。

・YouTube全体での検索
・チャンネル視聴者による検索

各動画の分析

チャンネル内にある各動画単位で分析したい場合は下記手順で確認できます。

1.「YouTube Studio」ホーム画面の左メニューバーから「コンテンツ」を選択
2.チャンネル内に投稿している動画がリストアップされるので、確認したい動画のサムネイルをクリック
3.左メニューバーから「アナリティクス」を選択
4.「概要」「リーチ」「エンゲージメント」「視聴者」の4つのタブから各数値を確認

各タブで確認できる数値を見ていきましょう。

概要

動画の平均的なパフォーマンスが確認できます。

・視聴回数
・総再生時間
・チャンネル登録者
・視聴維持率 など

リーチ

視聴者が自分のチャンネルを見つけた方法を確認できます。

・インプレッション数
・インプレッションのクリック率
・視聴回数
・ユニーク視聴者数
・トラフィックソース
・関連動画 など

エンゲージメント

視聴者が動画を見ている時間の長さを確認できます。

・総再生時間
・平均視聴時間
・視聴維持率
・高評価数
・終了画面要素のクリック率 など

視聴者

動画の視聴者の属性を確認できます。

・リピーターと新しい視聴者数
・総再生時間
・年齢と性別
・地域 など

レポートデータの抽出

YouTubeアナリティクス上で確認できるデータは、レポートデータとして抽出が可能です。

GoogleスプレッドシートやCSV形式でエクスポートができますので、外部にデータを簡単に共有することが可能です。

YouTube分析で押さえるべき6つの指標

ここまでご紹介してきたようにYouTubeアナリティクスでは分析するための指標が数多くあります。そのため、いざ実際に分析を行おうと思ったときにどれから確認すればよいかと戸惑ってしまう方も多いのではないでしょうか。

ここからは、改善につながりやすい、必ず押さえておきたい指標を6つ紹介します。

①インプレッション数

まずはインプレッション数です。YouTubeにおけるインプレッションとは、動画のサムネイルが検索結果や関連動画、ユーザーのフィード上に50%以上且つ1秒以上表示された回数です。

動画をより多く見てもらうにはユーザーにたくさんおすすめの動画として表示させないと再生回数を伸ばすことができません。

全体的な再生回数を伸ばしたいのであればまず、十分にインプレッション数が確保できているのか確認しましょう。

インプレッション数を伸ばすには、YouTubeのアルゴリズムにあった修正を行います。

GoogleのSEOと同じようにYouTubeもタイトルや概要欄、タグに動画の内容と関連性の高いキーワードを盛り込むことで評価が上がります。

YouTubeの検索上位表示対策であるYouTubeSEOに関しては下記記事でより詳しく解説しております。

関連記事 YouTubeSEOとは?再生回数を上げる7つの対策

②クリック率

次にクリック率です。クリック率とはインプレッションに対して、動画のサムネイルがクリックされた割合になります。

クリック率が高い動画というのは、多くのユーザーに好まれ、再生されているということになりますので、YouTubeからの評価が高まる可能性があります。

YouTubeからの評価が高まれば、結果としてインプレッション数の増加にもなりますので、クリック率を上げる施策を行いましょう。

クリック率の一般的な平均は4〜5%と言われています。10%を超えていると高いと言われてますので、まずは10%のクリック率を目指すのが良いのではないでしょうか。

クリック率が低い場合は動画のサムネイルとタイトルが検索キーワードと一致していないということですので、クリエイティブの見直しを行いましょう。

③視聴者維持率

視聴者維持率とは視聴者がどこまで動画を再生し続けていたかを示す数値です。

例えば、5分の動画を2分見たタイミングで離脱すれば、視聴者維持率は40%になります。

クリック率同様、視聴者維持率が高いという動画は、多くのユーザーに好まれているということになりますので、動画の評価を上げることにつながります。

関連動画欄にもおすすめとして表示されやすくなるため、視聴者維持率も必ずチェックしておきたい重要指標です。

動画尺が長くなるほど、その分視聴者維持率を維持することは難しくなりますが、10分尺の動画の視聴者維持率は平均40%だと言われています。

まずは40%を超えるように目指していきましょう。

視聴者維持率が下がっている箇所は、多くのユーザーが再生を止め、離脱している箇所になりますので、該当箇所に離脱の要因となっている問題がないか確認をしましょう。

④視聴者属性

年齢や性別といった視聴者の属性を把握しておくことも重要です。自分の視聴者は男性が多いのか、女性が多いのか、若い世代が中心なのか、30代や40代が多いのかなど分かるだけで今後のチャンネル運営の方向性も考えることができます。

例えば、若い世代が多いのであれば、若者受けするポップなサムネイルやキャッチーなタイトルにするといった戦略を立てることができます。

⑤時間帯

視聴者が過去28時間に自分のチャンネルにアクセスした時間やYouTubeでオンラインアクティブになっている時間をグラフで確認することができます。

視聴者がYouTubeを利用している時間に動画を投稿すれば視聴してもらえる可能性が高まります。

大きくクリエイティブに変更を加えなくても、投稿タイミングを変えるだけで視聴再生回数がぐんと伸びることもあります。

⑥トラフィックソース

トラフィックソースとは視聴者がどのようなサイトから自分の動画を見つけたのか、YouTubeのどの機能を利用してチャンネルにやってきたのかを調べることができます。

例えば、視聴者の流入経路が多いサイトが分かれば、次回以降も動画をアップする際は必ずそのサイトにも動画を掲載しておく。そうすることで一定の流入数を確保するといった戦略を立てることができます。

トラフィックソースでは以下のデータが確認できます。

・ブラウジング機能
・再生リスト
・通知
・チャンネルページ
・YouTube広告
・YouTube検索 など

まとめ

YouTubeアナリティクスの活用はYouTubeチャンネルを上手く運営していくために必要不可欠なツールです。

今回ご紹介した6つの重要指標だけでもきちんと押さえておくことで十分PDCAを回せますのでしっかりと押さえておきましょう。

また、動画の効果測定はYouTubeアナリティクスだけでなく、GA4によるエンゲージメント計測も重要です。

こちらについては下記記事もご参考ください。

関連記事 GA4を使って動画のエンゲージメントを計測し、活用していくための3つのステップ

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