公開日:2023年06月16日
採用動画の効果に関する調査結果|応募者の8割以上が志望度アップ、内定承諾率も急上昇
採用動画は自社の魅力や特徴を求職者に発信するツールとして多くの企業に利用されています。求職者も応募や選考前には必ずと言っていいほど動画をチェックしているといえるでしょう。
それでは実際、求職者にとって採用動画はどのような影響を与えているのでしょうか。
「わざわざ時間やコストをかけてまで動画を作るほどの効果があるの?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
今回は以前当社が応募者に対して行った採用動画に関する調査結果と実際に採用動画を導入したことで得られた効果について当社の事例を用いながら紹介します。
採用動画の導入に関する調査データ
応募者に採用動画に関するアンケートを実施
動画の視聴後、8割以上の応募者の志望度が上昇
採用動画の視聴後、志望度が「大きく上がった」が45.9%、「上がった」が39.9%と、8割以上の応募者の志望度が上がったことが分かりました。
いただいた意見を一部抜粋します。
- 動画を視聴したことで、貴社への理解が深まり、志望度が上がった
- 入社した後も自分がこの会社で働いていけるイメージができた
- 実際に働いている社員の活き活きとしている様子が伺え、自分もこのような環境で働きたいという気持ちが強まった
動画はテキストや口頭では中々説明しづらい部分を分かりやすく、リアルに表現することができます。
応募者が知りたい情報や懸念している部分も選考を受ける前に伝えることが可能となるため、それが志望度の上昇につながっていることが伺えます。
会社説明動画はあった方がいいと感じる応募者は約9割
次に会社説明動画はあった方がよいかどうかについてです。
「とても思う」と回答したのが70.5%、次いで「思う」が23.5%と続き、なんと9割以上の応募者が会社説明動画はあった方がいいと答えています。
あった方がいいと思う理由として以下の意見が上がっていました。
- 面接前に企業研究ができる
- 短時間でその会社の事業やサービスを知ることができる
- 地方だと会社説明会への参加が難しいが、動画であればオンラインで参加でき情報を入手できる
- 経営者の想いや働いている社員の声を聞けるのは貴重な情報源だと思うから
- 自分がイメージしているものとミスマッチしていないか確認できる
<調査概要>
調査対象:弊社に採用エントリーされた方
調査時期:2022年4月18日〜5月25日
回答者数:192名
採用動画の効果とは
採用動画に期待できる効果としては大きく4つあります。
①志望度・理解度の向上
採用動画は、応募者や候補者に対して企業の魅力や採用ポジションの詳細を視覚的かつ生動的に伝えることができます。
動画は文章や静止画よりも情報を分かりやすく伝えることができ、候補者の志望度や理解度を向上させる効果があります。
映像や音声を通じて、企業文化や働く環境を具体的に伝えることで、応募者が自身のスキルや価値観を企業とのマッチングにつなげやすくなります。
②イメージ向上
採用動画は、企業のイメージを向上させる効果があります。
魅力的な映像や編集技術を使うことで、企業のプロフェッショナリズムや創造性、先進性などのイメージを高めることができます。
また、従業員のインタビューや成功事例を通じて、職場の雰囲気や働く魅力を伝えることも可能です。
これにより、採用動画は企業のブランドイメージを向上させ、魅力的な雰囲気を持つ企業としての印象を候補者に与えることができます。
③ミスマッチの防止
採用動画は、候補者と企業のミスマッチを防止する効果があります。
動画を通じて正確かつ詳細な情報を提供することで、候補者は自身のスキルや経験と求人要件をより明確に比較できます。
また、動画で伝えることで企業の文化や価値観を理解し、自身の志向との整合性を確認しやすくなります。
これにより、採用プロセスの段階でミスマッチが起きる可能性を減らし、双方にとってより良い採用結果をもたらすことができます。
④採用業務の効率化
採用動画は、採用業務の効率化に貢献します。
従来の面接や説明会などの対面式の採用手法に比べて、採用動画は時間や場所に制約を受けずに候補者とのコミュニケーションを可能にします。
候補者は自分の都合の良い時間に動画を視聴できるため、応募者数が多い場合や遠隔地の候補者との面接が必要な場合でも効率的に進めることができます。
さらに、動画は何度でも再生や共有が可能であり、採用担当者や関係者間での情報共有もスムーズに行えます。
これにより、採用業務の効率化や人的リソースの節約につながります。
採用動画の効果については下記記事で詳しく解説しています。
面接リソースの大幅削減や内定承諾率を上げた当社事例を紹介
ここからは実際に採用動画を導入して、どのような効果が得られたのか弊社の実例をご紹介します。
採用動画導入前の課題
採用動画を導入する前は、採用活動において下記のような課題がありました。
・書類選考通過後に選考辞退する人が多い
└多い時は書類選考通過者の4割が辞退する月も
・内定承諾率が低い
└承諾率の平均は52%。悪い時は30%程度しかない月もあった
・面接にかけるリソースが大きい
選考辞退者が多かったり、内定承諾率が低いことから弊社の採用チームは選考者の弊社に対する意向が上げられていないのではと考えました。
どうして意向が上げられていないのか、下記のように深堀っていったところある仮説が生まれました。
これまでの採用活動はどうしても採用担当が面接に割くリソースで業務を圧迫しており、会社の説明会を開催する余力もなく、会社説明は人材会社のエージェントに任せっきりとなっていました。
面接時にも当然会社の説明は行っておりましたが、時間の制約がある以上、簡単な会社概要程度しか説明できませんでした。
これらから自分たち自身で選考者の意向を上げるために会社説明をする機会を設ける必要があると考えました。
採用動画導入後の効果
会社説明用の採用動画を制作し、採用活動に取り入れたところ大きく2つの効果が得られました。
面接時間が導入前から60時間削減!面会人数も1.3倍に!
これまでは面接官のキャパシティの関係で書類選考の段階で対応できる人数に上限を設けていました。
これにより、機会損失を生んでいた可能性があったのですが、採用動画の導入により今は一次面接の段階ではより多くの人たちと会うことができるようになりました。
面接時間を60時間も圧倒的に削減しながら、面会人数を1.3倍に増やすことに成功しました。
また、採用動画の導入により採用フローの見直しも行いました。
<採用フローの変更>
上記のフローの通り、旧フローではきちんと説明会をする機会がありませんでした。
そのため一次面接の後に選考者それぞれに個別で30分程Q&Aに答える時間を設けておりましたが、簡単な会社概要ぐらいしか説明できないにもかかわらず、採用担当者のリソースを大きくとってしまっていました。
また、最終面接の段階で弊社についての理解を深められていない状態で面接にのぞまれる人が多かったのも事実です。
しかし、現フローでは書類選考後に動画による会社説明と最終面接フェーズの前に2次面接のフェーズも追加しました。その結果、面接フェーズが増えたにもかかわらず、企業理解を深められている状態で選考にのぞむ人が増え、より面接がスムーズに進むようになりました。
内定承諾率も52%からなんと85%と大きく上昇しました。
また、採用動画の導入は獲得人材の質という面でも大きな効果をもたらしました。
これまでは採用するかどうかギリギリの人材しか取れておりませんでしたが、採用動画で自社の魅力を伝えきることができるようになってからは、より優秀な欲しいランクの人材が獲得できるようにもなりました。
採用動画を制作する前に行うこと
まず、採用動画を制作する前にどんな人材を獲得したいかを考える必要があります。
ポイントは2点です。
- 自社の現状と会社の目指すべきゴールを埋める人材を考えることが重要
- ターゲット人材に向けて動画でアピールする内容を決める
自社の現状と会社の目指すべきゴールを埋める人材を考えることが重要
会社の目指すべきゴールと企業が必要な人材は密接に関連しています。
現状の事業ポートフォリオに対して、例えば5年後の未来のポートフォリオを考えた際に、ギャップが生まれます。
そのギャップを埋める人材・人物像こそがターゲティングすべき求職者となります。
例えば、あるIT企業が現在はウェブアプリケーションの開発に主力を置いているとします。しかし、5年後には人工知能(AI)技術を活用した製品やサービスの提供にも進出したいと考えています。
この場合、
「AIや機械学習の領域に精通しているAIのエキスパート」
「製品やサービスのユーザビリティを上げるUI/UXデザイナー」
「新たなビジネスモデルや戦略を開発する能力を持つイノベーター」
などが挙げられます。
このように採用活動では、自社のビジョンや戦略に基づいて、必要な能力や知識を持つ人材を特定し、そのターゲットを獲得するための採用戦略を展開することが重要です。
ターゲット人材に向けて動画でアピールする内容を決める
会社の求める人物像がまとまったら、具体的にその人物にむけてアピールしたい動画の内容を決めていきます。
自社が心待ちにしている、人物に対して伝えることは
「会社が目指すべき未来」
「達成するためにどれくらいその人物を必要としているのか」
「達成できると確信する自社が持つ大きな強み」
これらを言語化、伝えることで、求める人物に対して自社を十分にアピールし、興味を持ってもらいましょう。
そうすることで、よりミスマッチの少ない採用につなげることができます。
例えば先ほどのIT企業の例の場合、5年後にはAI技術を活用した製品やサービスの提供に進出することを目指していることを伝えます。
そして、自社がAI領域への取り組みに本気だということを示すために、AIに関する研究開発やパートナーシップ、将来的な採用計画などを伝えるのもよいでしょう。
これにより、AIエキスパートを求める姿勢をアピールすることができます。
また、これまでウェブアプリケーションの領域で多くの新たなサービスを生み出してきた実績をアピールすることで、自由な発想や新しいことにチャレンジできる環境で働けるということも伝えられるでしょう。
意向のある求職者のエンゲージメントを高めるには
双方のミスマッチを減らし、ポジティブな承諾を得て、意欲的に活躍してもらうためにはお互いの納得感がなにより大切です。
弊社ではこの課題を解決するために、会社に興味をもってもらうための「動画」を制作することに決めました。
そして、一番大事なのは採用動画の視聴を採用の選考フローの一部に組み込むことです。
制作した採用動画は適切なタイミングで求職者に視聴してもらうことで大きくエンゲージメントを上げられます。
選考フローに組み込むということは、実際に求職者は自社の選考に進んでいるため、ある程度自社に対する意向がある状態のはずです。
そのタイミングで求職者に自社の求める人物像をまとめた動画を見せることで、より親和性の高い求職者の意向を上げることができます。
弊社では実際に採用動画の視聴を選考フローに組み込んだことで、ミスマッチを削減、承諾率を飛躍的に高めることに成功しました。
この「採用動画」を用いることで、お互いの目的を明確にし、双方の納得感を高めることができたと考えています。
内定承諾率が52%から85%に改善したことが何よりの証拠でしょう。
「採用動画」へ盛り込んだ要素としては至ってシンプルです。
「会社が目指すべき未来」
「動画をみてくれている有能な人材が、どれほど自社が求めている人材なのか」
「達成するための自社の強み」
現状不足している人物像が明確になった後は、これらの内容を採用動画に盛り込み、効果的なタイミングで求職者に視聴してもらいます。
そうすれば採用活動の生産性も大きく改善されるでしょう。
まとめ
今回は採用動画の効果に関して、実際当社が行った調査や当社の導入事例を用いて解説しました。
採用動画の導入は企業の魅力を上手く伝えることができるようになるため、人的コストの削減やより人材獲得の質も高めることが可能です。
そして制作した採用動画も自社への関心が高い求職者に効果的なタイミングで視聴させる機会を設けることが重要です。
採用活動で「面接時間の人的リソースを削減したい」、「ミスマッチを減らしたい」、「より質の高い優秀な人材を獲得したい」などの課題を感じている企業の採用担当者は採用動画の導入も検討してみてはいかがでしょうか。
Videoクラウドではこれまでに数多くの企業様の採用動画を制作してきました。
採用動画の制作をご検討の方はお気軽にVideoクラウドまでお問い合わせ下さい。